※本記事には広告(PR)を含みます。掲載内容は2026年8月時点で運営者が公式サイトを確認したものです。最新の条件は各社の公式サイトでご確認ください。
MA BEGINNERSは、M&A業界(仲介・アドバイザリー)への転職に特化したエージェントです。運営は株式会社ZEROGRA。M&A業界未経験者を対象に掲げ、書類通過率と面接対策の回数を前面に出した設計です。会計士・税理士がこの業界を目指す場合の論点を、公認会計士・税理士である筆者が整理します。
MA BEGINNERSの基本情報
| 運営会社 | 株式会社ZEROGRA(大阪府大阪市西区靱本町1-18-8 AXISWEST本町ビル3F) |
|---|---|
| 設立 | 2020年11月12日/資本金800万円/非上場 |
| 有料職業紹介事業許可番号 | 27-ユ-303883 |
| サービスの位置づけ | 未経験からM&A業界への転職に特化した転職エージェント。運営会社は若手ハイクラス特化(マーズキャリア)・人材業界特化のエージェントも運営(運営会社サイト) |
| 公表実績 | 書類通過率60%(「一般 約20%」との比較表示)、面接対策回数 平均5.2回(公式サイト。算定期間・母数の注記なし) |
| 求人の訴求 | 「年収2,500万以上の厳選求人を多数保有」(公式サイト)。転職支援実績として入社2年目の年収1,700万〜4,000万円の事例を掲載 |
| 対象条件 | 年齢・経歴・勤務地などの具体的な要件は公式サイトに記載が確認できない。登録前に公式サイトで確認 |
| 費用 | 無料相談(公式サイトの記載) |
会計士・税理士とM&A業界の距離
M&A業界は、会計人にとって専門性が最も直接的に評価される転職先のひとつです。ただし「M&A業界」と一括りにすると実態を見誤ります。大きく2つに分かれます。
M&A仲介:
主に中小企業の事業承継を扱う。売り手と買い手の双方を仲介。営業力が成果を左右し、報酬は成果連動の比重が大きい
M&Aアドバイザリー(FA):
売り手または買い手の一方につく。デューデリジェンス、バリュエーション、スキーム設計が中心。会計・税務の専門性が直接活きる
会計士・税理士の専門性がそのまま評価されるのは後者です。財務デューデリジェンスや企業価値評価は、監査やFASの経験と地続きです。
一方、M&A仲介は実質的に営業職です。案件の発掘(ソーシング)が業務の中心を占め、会計知識は必要条件ではあっても十分条件ではありません。年収は成果次第で大きく上がりますが、それは営業成績に連動するという意味です。この違いを理解せずに転職すると、入社後のギャップが大きくなります。
公式サイトが掲げているもの
MA BEGINNERSの公式サイトは「未経験からM&A業界への転職」を正面に掲げ、次の3点を「選ばれる理由」としています。
- 高い書類通過率:M&A企業の人事とのつながりを背景に、書類通過率60%(一般は約20%との比較表示)
- 面接対策:実際の面接で聞かれた質問をもとに対策練習を実施。面接対策回数は平均5.2回
- 入社後サポート:現役M&Aコンサルタントによるノウハウ共有と、入社1年目から成約を伸ばすためのスキルセット提供
掲載されている転職支援実績(専門商社・国家公務員・外資系ITセールスからM&Aアドバイザーへ)と、「年収2,500万以上」という訴求から読み取れるのは、このエージェントが想定しているのは主にM&A仲介への転職だということです。成果連動で年収が大きく動く仲介の世界を前提にした訴求であり、営業力が評価軸に置かれていると考えるのが自然です。
したがって会計士・税理士の方が利用する場合、「会計の専門性で勝負したいのか、営業を含めた事業家的な働き方を目指すのか」を先に整理しておく必要があります。前者であれば、FAS・アドバイザリーを扱うコンサル特化型のエージェントのほうが適します。
選考対策の手厚さ
公式サイトによれば、書類通過率60%、面接対策回数は平均5.2回とされています(時点注記なし)。
M&A業界の選考は、志望動機の解像度が問われます。「年収が高いから」という動機は見抜かれますし、業界構造を理解しないまま面接に臨むと通りません。模擬面接を複数回行う設計は、この業界の選考特性に対して合理的です。
一方、年齢・経歴・勤務地といった対象条件は公式サイトに記載がありません。「未経験から」を掲げていても、実際に紹介を受けられるかは面談で判断されるとみるべきで、自分が支援の対象になるかは登録前に公式サイトでご確認ください。
年収の実態をどう見るか
M&A業界、特に仲介は高年収で知られますが、その内訳を理解しておくべきです。基本給に成果報酬が上乗せされる構造が一般的で、公表される「平均年収」は成約実績のある社員を含んだ数値です。
当サイトのダッシュボードでは、上場しているM&A関連企業の有価証券報告書ベースの平均年収・平均年齢・平均勤続年数を確認できます。平均勤続年数が短い会社は、入れ替わりが激しい可能性を示します。年収の高さと定着率をセットで見ることで、その会社の実態がより正確に把握できます。
向いている人・対象外になりうる人
公式サイトに記載されている内容から整理します。サービスの対象範囲は各社が定めており、公表されていない条件が設けられている場合もあります。登録の前に、必ず公式サイトで最新の情報をご確認ください。
向いている人
- M&A業界(特に仲介)への転職を目指す業界未経験の方
- 法人営業・金融機関などでの実績があり、M&A仲介に関心がある方
- 会計士・税理士で、営業を含めた事業家的な働き方にも関心がある方
- 成果連動で年収を大きく上げることを目指す方
- 選考対策を手厚く受けたい未経験者(平均5.2回の面接対策が公式に案内されています)
対象外・注意が必要な人
- M&Aアドバイザリー(FA)で会計の専門性を活かしたい方(本サービスは仲介への転職支援が中心とみられます)
- 会計・財務の専門性を軸にM&Aに関わりたい方(FAS・アドバイザリー志望ならコンサル特化型が適します)
- 営業として成果を出すことに関心が持てない方(仲介は案件発掘と経営者との関係構築が業務の中心です)
- 転職時期がまったく未定の方(未経験特化で求人の母数が限られるため、時期がある程度定まってからのほうが提案を受けやすい面があります)
会計人の目線での評価
MA BEGINNERSを会計人の視点で評価すると、「M&A仲介への入口」という位置づけが正確です。M&Aアドバイザリー(FA)を目指すなら、コンサル特化型やBIG4系を扱うエージェントのほうが適します。
この区別は極めて重要です。会計士がM&A仲介に転じて成功するかどうかは、会計知識ではなく営業適性で決まります。財務諸表が読めることは前提条件にすぎず、経営者との関係構築や案件発掘が仕事の中心になります。この点に魅力を感じるか、負担に感じるかで判断が分かれます。
逆に言えば、「専門職としてのキャリアに閉塞感がある」会計人にとっては、思い切った選択肢になりえます。事業承継の現場は中小企業経営の最前線であり、監査や税務とは異なる形で企業に関われます。
選考対策が手厚い点は、業界未経験者にとって実利があります。ただし対象の具体的な線引きは公表されていないため、自分が支援の対象になるかは最初の面談で確認するのが効率的です。
まとめ
MA BEGINNERSは、業界未経験からM&A業界(主に仲介)を目指す方に向いたエージェントです。会計士・税理士にとっては、会計の専門性で勝負するFA領域とは異なり、営業適性が問われる領域である点を理解したうえで検討すべきサービスです。対象条件は公表されていないため、該当するかどうかは登録前に公式サイトでご確認ください。
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