イオン株式会社の平均年収は932.9万円|有報で見る年収推移・勤続年数・働きやすさ【2026年2月期】

※本記事はイオン株式会社が提出した有価証券報告書(2026年2月期・EDINET書類番号 S100Y5VH)にもとづきます。数値はすべて同報告書の開示値で、当サイトによる推計は含みません。

イオン株式会社(証券コード8267・小売業)の2026年2月期有価証券報告書から、平均年収・勤続年数・多様性の実数と、会社自身が掲げる人材方針を並べて整理します。求人票にも口コミサイトにも載っていない、会社が法定開示した数字です。

目次

イオン株式会社の平均年収は932.9万円(2026年2月期)

項目イオン株式会社全上場の中央値
平均年間給与932.9万円661.2万円
平均年齢49.3歳41.5歳
平均勤続年数18.5年12.6年
生え抜き度67.8%64.4%
従業員数(提出会社/連結)559名/179,230名
女性管理職比率18.1%8.8%
男性育児休業取得率83.3%81.8%
男女の賃金差異(全労働者)63.3%70.1%
全上場3,772社中357位、小売業319社中8位。生え抜き度=平均勤続年数÷(平均年齢−22)。高いほど新卒中心の構成であることを示す当サイトの独自指標です。

この932.9万円は平均年齢49.3歳時点の、管理職も含めた全従業員の平均です。20代であればこれより低く、管理職であればこれより高くなります。そのうえで、同社の平均年齢は全上場の中央値41.5歳より7.8歳高いため、同じ年齢帯で比べれば水準の見え方は変わります。

年収は5年でどう変わったか

平均年間給与の推移(イオン株式会社)有価証券報告書ベース。提出会社(単体)の全従業員平均。40060080010001200万円全上場の中央値 661.2万円2022年2月期 856.2万円2022/2856.22023年2月期 838.7万円2023/22024年2月期 862.4万円2024/22025年2月期 947.2万円2025/22026年2月期 932.9万円2026/2932.9
出典:EDINET提出の有価証券報告書。点にカーソルを合わせると各年の金額が出ます。
決算期平均年間給与前年比平均年齢平均勤続従業員数
2022年2月期856.2万円49.7歳19.8年433名
2023年2月期838.7万円-2.0%49.3歳18.4年444名
2024年2月期862.4万円+2.8%49.3歳18.0年488名
2025年2月期947.2万円+9.8%49.1歳17.8年490名
2026年2月期932.9万円-1.5%49.3歳18.5年559名
5年間の変化率 +9.0%、年平均成長率(CAGR)2.2%。従業員数は提出会社(単体)ベース。

イオン株式会社は長く働ける会社か

離職率は有価証券報告書にはほとんど載りません。ただし従業員数の増減と平均勤続年数の変化を組み合わせると、定着の方向は読めます。同社は5年で従業員数+29.1%・平均勤続-1.3年、すなわち「増員×勤続短縮」型です。

人員は増えていますが平均勤続は縮んでおり、採用主導で組織が動いていることがうかがえます。中途にとっては入りやすい一方、育成が追いついているかは確認が必要です。生え抜き度67.8%は全上場の中央値64.4%を上回ります。新卒中心の構成です。

従業員数と平均勤続年数(2022年2月期=100)単位の違う2つを同じ軸で見るため、初年度を100とした指数にしています。従業員数平均勤続年数60851101351602022年2月期 従業員数 指数100.02023年2月期 従業員数 指数102.52024年2月期 従業員数 指数112.72025年2月期 従業員数 指数113.22026年2月期 従業員数 指数129.11292022年2月期 平均勤続年数 指数100.02023年2月期 平均勤続年数 指数92.92024年2月期 平均勤続年数 指数90.92025年2月期 平均勤続年数 指数89.92026年2月期 平均勤続年数 指数93.4932022/22023/22024/22025/22026/2
2本の線が開くほど、人員の増減と定着の方向が食い違っていることを示します。

女性管理職比率・男性育休取得率

女性管理職比率18.1%(中央値8.8%)は中央値を上回っています。男性育児休業取得率83.3%(中央値81.8%)は中央値を上回っています。男女の賃金差異63.3%(中央値70.1%)は中央値を下回っています。

方針は方向性を示すもので、数値は結果です。両者に差があること自体が問題とは限りませんが、面接で確認する材料にはなります。

会計・経理としてイオン株式会社に入るとどうか

会計人が事業会社の管理部門を検討するとき、「その会社の経理はどんな仕事になるのか」は求人票からは読み取れません。当サイトでは連単倍率(連結従業員数÷提出会社の従業員数)を目安に使っています。

項目人数・倍率
連結従業員数179,230名
提出会社の従業員数559名
連単倍率320.63倍(全上場の中央値2.20倍)

320.63倍はグループの裾野が広い構成で、連結決算・グループ管理・子会社の開示に関わる比重が大きいと考えられます。連結の実務経験を厚く積みたい人には機会の多い環境です。一方で決算期の負荷は相応に大きくなります。

経営戦略と人的資本のつながり

人的資本の数字は、それ単体では意味を持ちません。会社がどこへ行こうとしていて、そのために人にどう投資すると言っているかと並べたときに、はじめて読めるようになります。有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」の章から、その骨子を取り出します。

経営方針の章では、人材について次のように述べられています。

  • 「②  人的資本への投資当社は、従業員一人ひとりの可能性を信じ、各自が能力を最大限に発揮できる職場環境づくりを進めています。」
  • 「持続的成長を支える経営人材・専門人材・グローバル人材の育成と採用を強化するとともに、教育投資の拡充、キャリア支援の強化、採用戦略の高度化を推進しています。」

この戦略に対して、実際の人の動きは直近5年の従業員数は+29.1%、平均勤続年数は-1.3年、平均年間給与は+9.0%(年平均2.2%)という推移です。掲げた目標に見合う人員と処遇の変化が起きているか、あるいはこれから起こす計画なのかは、面接で確認できる論点です。

なお同社が経営方針の章で言及しているテーマは人的資本・人材戦略/事業ポートフォリオです。

イオン株式会社が掲げる人材方針

有価証券報告書のサステナビリティに関する記載から、人材に関する部分を抜き出します。

  • 「「革新し続ける企業集団」として、当社グループならではの人材への投資と、生産性向上への取り組みの両輪で持続可能な成長を目指しています。」
  • 「従業員一人ひとりを信じ、尊重することで、その人の能力や思いが花開き、さらに人とつながることによって、より幸福な状態が生じるという考えのもと人材育成に取り組んでおります。」

同社が有価証券報告書で言及しているテーマは人材育成方針/社内環境整備方針/リスキリング・学び直し/専門人材/経営人材・後継者計画/エンゲージメント/健康経営です。言及がない領域は、開示していないという事実として受け止めてください。

有価証券報告書では分からないこと

ここまでの数値は有報の開示値であり信頼性は高い一方、転職判断に必要な情報のすべてを有報が持っているわけではありません

  • 残業時間・有給取得率(有価証券報告書には通常記載がありません)
  • 部署ごとの実態。平均値は全社の平均であり、経理・開発・営業で働き方は大きく異なります
  • 選考プロセス・求められる経験。中途採用の実際の基準は公開されていません
  • 職場の雰囲気・上司との相性

これらは口コミサイトや、実際にその会社へ人を送っている転職エージェントに聞くのが確実です。有報で「数字の輪郭」を掴んだうえでエージェントに「中身」を確認する、という順番が効率的です。

面接で確認したい6つのこと

「離職率を教えてください」は誰でも聞けます。有価証券報告書を読んだ人にしか聞けない質問は、それ自体が志望度の高さを伝えます。

  1. 人員の増加について
    5年で従業員が+29.1%増える一方、平均勤続は19.8年から18.5年へ縮んでいます。増員の内訳(新卒/中途)と、直近の定着状況はいかがですか
  2. 管理部門の業務範囲について
    連単倍率が320.63倍ですが、経理部門は連結・単体それぞれにどの程度の人員を割いていますか。簿記や税務の知識は評価や配属にどう反映されますか
  3. 給与水準について
    直近5年の平均年間給与は年平均2.2%で推移しています。今後の賃上げ方針と、評価による差のつき方を教えてください
  4. 年齢構成について
    平均年齢49.3歳は全上場の中央値41.5歳より7.8歳高い水準です。今後の採用計画と、世代交代の見通しを教えてください
  5. 男女の賃金差異について
    63.3%は全上場の中央値70.1%を下回っています。職掌や勤続年数の違いによるものか、同一等級内でも差があるのか、要因の分析はされていますか
  6. 有価証券報告書に載らない部分について
    残業時間・有給取得率・在宅勤務の運用は有報では確認できません。配属予定の部署における実績値を教えてください

よくある質問

Q. イオンの平均年収はいくらですか?
A. 2026年2月期時点の有価証券報告書によると、提出会社の平均年間給与は932.9万円です。全上場企業の中央値661.2万円に対して上の水準で、小売業319社中8位です。

Q. イオンの平均年齢と平均勤続年数は?
A. 平均年齢49.3歳、平均勤続年数18.5年です(全上場の中央値は42.1歳・14.5年)。上記の平均年収は、この平均年齢時点での全従業員の平均です。

Q. イオンの年収は上がっていますか?
A. 2022年2月期の856.2万円から2026年2月期の932.9万円へ+9.0%変化しています(年平均成長率2.2%)。

Q. イオンは女性が働きやすい会社ですか?
A. 女性管理職比率は18.1%で、全上場の中央値8.8%に対し高めの水準です。男女の賃金差異や男性育児休業取得率とあわせて記事本文で整理しています。

Q. イオンの経理・管理部門はどのような仕事になりますか?
A. 連結従業員数を提出会社の従業員数で割った連単倍率は320.63倍です(全上場の中央値2.20倍)。グループの裾野が広く、連結決算やグループ管理の比重が大きいと考えられます。

数値の見方と注意点

  • 平均年間給与は提出会社(単体)ベースで、賞与および基準外賃金を含み、管理職も含んだ全従業員の平均です。連結グループ全体の水準ではありません。
  • 平均年齢・勤続年数の構成が会社ごとに違うため、金額だけの単純比較は実態を見誤ります。本記事で平均年齢を併記しているのはこのためです。
  • 女性管理職比率・男性育児休業取得率・男女の賃金差異は、集計範囲(連結/単体、正規/非正規)の定義が会社ごとに異なる場合があります。

出典:EDINET提出の有価証券報告書(イオン株式会社/2026年2月期/書類番号 S100Y5VH)。

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