アズビル株式会社の平均年収は918.2万円|有報で見る年収推移・勤続年数・働きやすさ【2026年3月期】

※本記事はアズビル株式会社が提出した有価証券報告書(2026年3月期・EDINET書類番号 S100YEE5)にもとづきます。数値はすべて同報告書の開示値で、当サイトによる推計は含みません。

アズビル株式会社(証券コード6845・電気機器)の2026年3月期有価証券報告書から、平均年収・勤続年数・多様性の実数と、会社自身が掲げる人材方針を並べて整理します。求人票にも口コミサイトにも載っていない、会社が法定開示した数字です。

目次

アズビル株式会社の平均年収は918.2万円(2026年3月期)

項目アズビル株式会社全上場の中央値
平均年間給与918.2万円661.2万円
平均年齢46.0歳41.5歳
平均勤続年数19.8年12.6年
生え抜き度82.5%64.4%
従業員数(提出会社/連結)5,143名/9,170名
女性管理職比率7.4%8.8%
男性育児休業取得率96.5%81.8%
男女の賃金差異(全労働者)69.9%70.1%
全上場3,772社中389位、電気機器228社中30位。生え抜き度=平均勤続年数÷(平均年齢−22)。高いほど新卒中心の構成であることを示す当サイトの独自指標です。

この918.2万円は平均年齢46.0歳時点の、管理職も含めた全従業員の平均です。20代であればこれより低く、管理職であればこれより高くなります。そのうえで、同社の平均年齢は全上場の中央値41.5歳より4.5歳高いため、同じ年齢帯で比べれば水準の見え方は変わります。

年収は5年でどう変わったか

平均年間給与の推移(アズビル株式会社)有価証券報告書ベース。提出会社(単体)の全従業員平均。40060080010001200万円全上場の中央値 661.2万円2022年3月期 773.0万円2022/3773.02023年3月期 780.5万円2023/32024年3月期 761.9万円2024/32025年3月期 833.7万円2025/32026年3月期 918.2万円2026/3918.2
出典:EDINET提出の有価証券報告書。点にカーソルを合わせると各年の金額が出ます。
決算期平均年間給与前年比平均年齢平均勤続従業員数
2022年3月期773.0万円45.9歳20.1年5,329名
2023年3月期780.5万円+1.0%46.0歳20.2年5,238名
2024年3月期761.9万円-2.4%45.9歳20.0年5,163名
2025年3月期833.7万円+9.4%45.7歳19.7年5,052名
2026年3月期918.2万円+10.1%46.0歳19.8年5,143名
5年間の変化率 +18.8%、年平均成長率(CAGR)4.4%。従業員数は提出会社(単体)ベース。

アズビル株式会社は長く働ける会社か

離職率は有価証券報告書にはほとんど載りません。ただし従業員数の増減と平均勤続年数の変化を組み合わせると、定着の方向は読めます。同社は5年で従業員数-3.5%・平均勤続-0.3年、すなわち「減員×勤続短縮」型です。

人員が減り平均勤続も縮んでいます。流出が起きている可能性があるため、面接で背景を確認したいところです。生え抜き度82.5%は全上場の中央値64.4%を上回ります。新卒中心の構成です。

従業員数と平均勤続年数(2022年3月期=100)単位の違う2つを同じ軸で見るため、初年度を100とした指数にしています。従業員数平均勤続年数90951001051102022年3月期 従業員数 指数100.02023年3月期 従業員数 指数98.32024年3月期 従業員数 指数96.92025年3月期 従業員数 指数94.82026年3月期 従業員数 指数96.5972022年3月期 平均勤続年数 指数100.02023年3月期 平均勤続年数 指数100.52024年3月期 平均勤続年数 指数99.52025年3月期 平均勤続年数 指数98.02026年3月期 平均勤続年数 指数98.5992022/32023/32024/32025/32026/3
2本の線が開くほど、人員の増減と定着の方向が食い違っていることを示します。

女性管理職比率・男性育休取得率

女性管理職比率7.4%(中央値8.8%)は中央値を下回っています。男性育児休業取得率96.5%(中央値81.8%)は中央値を上回っています。男女の賃金差異69.9%(中央値70.1%)は中央値を下回っています。

方針は方向性を示すもので、数値は結果です。両者に差があること自体が問題とは限りませんが、面接で確認する材料にはなります。

会計・経理としてアズビル株式会社に入るとどうか

会計人が事業会社の管理部門を検討するとき、「その会社の経理はどんな仕事になるのか」は求人票からは読み取れません。当サイトでは連単倍率(連結従業員数÷提出会社の従業員数)を目安に使っています。

項目人数・倍率
連結従業員数9,170名
提出会社の従業員数5,143名
連単倍率1.78倍(全上場の中央値2.20倍)

1.78倍は単体中心の構成で、グループの大半が本体に属していることを示します。連結決算やグループ管理の負荷は相対的に軽く、単体決算・開示・管理会計を軸に経験を積む職場になりやすいと考えられます。

経営戦略と人的資本のつながり

人的資本の数字は、それ単体では意味を持ちません。会社がどこへ行こうとしていて、そのために人にどう投資すると言っているかと並べたときに、はじめて読めるようになります。有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」の章から、その骨子を取り出します。

経営方針の章では、人材について次のように述べられています。

  • 「azbilグループは今後とも、技術革新及び社会環境の変化に伴う新たな社会課題解決を事業機会と捉え、人的資本強化、商品力強化、DX推進等の投資を着実に実行していきます。」

この戦略に対して、実際の人の動きは直近5年の従業員数は-3.5%、平均勤続年数は-0.3年、平均年間給与は+18.8%(年平均4.4%)という推移です。掲げた目標に見合う人員と処遇の変化が起きているか、あるいはこれから起こす計画なのかは、面接で確認できる論点です。

なお同社が経営方針の章で言及しているテーマは中期経営計画/人的資本・人材戦略/ROE目標/DX戦略/AI活用/サステナ経営との統合/価格改定・コスト転嫁です。

アズビル株式会社が掲げる人材方針

有価証券報告書のサステナビリティに関する記載から、人材に関する部分を抜き出します。

  • 「当社グループらしい事業モデルの強化に向けて、1)人事制度改革と人材確保 2)キャリア自律の人材育成 3)社員のエンゲージメント向上の3つの柱で人的資本を強化していきます。」
  • 「様々な環境変化の中で当社グループの「変革」「進化・共創」とその先の「成長」に向けて、人材の確保と定着を図るとともに、全社員が自律的に、働きがいをもって活躍し能力発揮を最大化することを目指した改定としたものです。」

同社が有価証券報告書で言及しているテーマは資格取得支援/リスキリング・学び直し/専門人材/エンゲージメント/健康経営です。言及がない領域は、開示していないという事実として受け止めてください。

有価証券報告書では分からないこと

ここまでの数値は有報の開示値であり信頼性は高い一方、転職判断に必要な情報のすべてを有報が持っているわけではありません

  • 残業時間・有給取得率(有価証券報告書には通常記載がありません)
  • 部署ごとの実態。平均値は全社の平均であり、経理・開発・営業で働き方は大きく異なります
  • 選考プロセス・求められる経験。中途採用の実際の基準は公開されていません
  • 職場の雰囲気・上司との相性

これらは口コミサイトや、実際にその会社へ人を送っている転職エージェントに聞くのが確実です。有報で「数字の輪郭」を掴んだうえでエージェントに「中身」を確認する、という順番が効率的です。

面接で確認したい6つのこと

「離職率を教えてください」は誰でも聞けます。有価証券報告書を読んだ人にしか聞けない質問は、それ自体が志望度の高さを伝えます。

  1. 人員の減少について
    5年で従業員が-3.5%、平均勤続も-0.3年と、ともに縮んでいます。背景と、足元の採用・定着の状況を教えてください
  2. 女性管理職について
    比率7.4%は全上場の中央値8.8%を下回っています。登用のパイプラインはどう設計されていますか
  3. 管理部門の業務範囲について
    連単倍率が1.78倍ですが、経理部門は連結・単体それぞれにどの程度の人員を割いていますか。簿記や税務の知識は評価や配属にどう反映されますか
  4. 給与水準について
    直近5年の平均年間給与は年平均4.4%で推移しています。今後の賃上げ方針と、評価による差のつき方を教えてください
  5. 年齢構成について
    平均年齢46.0歳は全上場の中央値41.5歳より4.5歳高い水準です。今後の採用計画と、世代交代の見通しを教えてください
  6. 男女の賃金差異について
    69.9%は全上場の中央値70.1%を下回っています。職掌や勤続年数の違いによるものか、同一等級内でも差があるのか、要因の分析はされていますか

よくある質問

Q. アズビルの平均年収はいくらですか?
A. 2026年3月期時点の有価証券報告書によると、提出会社の平均年間給与は918.2万円です。全上場企業の中央値661.2万円に対して上の水準で、電気機器228社中30位です。

Q. アズビルの平均年齢と平均勤続年数は?
A. 平均年齢46.0歳、平均勤続年数19.8年です(全上場の中央値は42.1歳・14.5年)。上記の平均年収は、この平均年齢時点での全従業員の平均です。

Q. アズビルの年収は上がっていますか?
A. 2022年3月期の773.0万円から2026年3月期の918.2万円へ+18.8%変化しています(年平均成長率4.4%)。

Q. アズビルは女性が働きやすい会社ですか?
A. 女性管理職比率は7.4%で、全上場の中央値8.8%に対し低めの水準です。男女の賃金差異や男性育児休業取得率とあわせて記事本文で整理しています。

Q. アズビルの経理・管理部門はどのような仕事になりますか?
A. 連結従業員数を提出会社の従業員数で割った連単倍率は1.78倍です(全上場の中央値2.20倍)。単体中心の構成で、連結決算の負荷は相対的に軽いと考えられます。

数値の見方と注意点

  • 平均年間給与は提出会社(単体)ベースで、賞与および基準外賃金を含み、管理職も含んだ全従業員の平均です。連結グループ全体の水準ではありません。
  • 平均年齢・勤続年数の構成が会社ごとに違うため、金額だけの単純比較は実態を見誤ります。本記事で平均年齢を併記しているのはこのためです。
  • 女性管理職比率・男性育児休業取得率・男女の賃金差異は、集計範囲(連結/単体、正規/非正規)の定義が会社ごとに異なる場合があります。

出典:EDINET提出の有価証券報告書(アズビル株式会社/2026年3月期/書類番号 S100YEE5)。

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