第一実業株式会社の平均年収は972.0万円|有報で見る年収推移・勤続年数・働きやすさ【2026年3月期】

※本記事は第一実業株式会社が提出した有価証券報告書(2026年3月期・EDINET書類番号 S100YGOV)にもとづきます。数値はすべて同報告書の開示値で、当サイトによる推計は含みません。

第一実業株式会社(証券コード8059・卸売業)の2026年3月期有価証券報告書から、平均年収・勤続年数・多様性の実数と、会社自身が掲げる人材方針を並べて整理します。求人票にも口コミサイトにも載っていない、会社が法定開示した数字です。

目次

第一実業株式会社の平均年収は972.0万円(2026年3月期)

項目第一実業株式会社全上場の中央値
平均年間給与972.0万円661.2万円
平均年齢40.8歳41.5歳
平均勤続年数11.2年12.6年
生え抜き度59.6%64.4%
従業員数(提出会社/連結)725名/1,564名
女性管理職比率2.7%8.8%
男性育児休業取得率93.5%81.8%
男女の賃金差異(全労働者)65.7%70.1%
全上場3,772社中289位、卸売業303社中28位。生え抜き度=平均勤続年数÷(平均年齢−22)。高いほど新卒中心の構成であることを示す当サイトの独自指標です。

この972.0万円は平均年齢40.8歳時点の、管理職も含めた全従業員の平均です。20代であればこれより低く、管理職であればこれより高くなります。そのうえで、同社の平均年齢は全上場の中央値41.5歳より0.7歳若いため、同じ年齢帯で比べれば水準の見え方は変わります。

年収は5年でどう変わったか

平均年間給与の推移(第一実業株式会社)有価証券報告書ベース。提出会社(単体)の全従業員平均。40060080010001200万円全上場の中央値 661.2万円2022年3月期 889.1万円2022/3889.12023年3月期 899.8万円2023/32024年3月期 937.4万円2024/32025年3月期 1005.5万円2025/32026年3月期 972.0万円2026/3972.0
出典:EDINET提出の有価証券報告書。点にカーソルを合わせると各年の金額が出ます。
決算期平均年間給与前年比平均年齢平均勤続従業員数
2022年3月期889.1万円40.7歳12.6年558名
2023年3月期899.8万円+1.2%40.3歳12.6年591名
2024年3月期937.4万円+4.2%40.4歳11.3年623名
2025年3月期1005.5万円+7.3%40.5歳11.3年661名
2026年3月期972.0万円-3.3%40.8歳11.2年725名
5年間の変化率 +9.3%、年平均成長率(CAGR)2.3%。従業員数は提出会社(単体)ベース。

第一実業株式会社は長く働ける会社か

離職率は有価証券報告書にはほとんど載りません。ただし従業員数の増減と平均勤続年数の変化を組み合わせると、定着の方向は読めます。同社は5年で従業員数+29.9%・平均勤続-1.4年、すなわち「増員×勤続短縮」型です。

人員は増えていますが平均勤続は縮んでおり、採用主導で組織が動いていることがうかがえます。中途にとっては入りやすい一方、育成が追いついているかは確認が必要です。生え抜き度59.6%は全上場の中央値64.4%を下回ります。中途の比率が平均より高い構成です。

従業員数と平均勤続年数(2022年3月期=100)単位の違う2つを同じ軸で見るため、初年度を100とした指数にしています。従業員数平均勤続年数60851101351602022年3月期 従業員数 指数100.02023年3月期 従業員数 指数105.92024年3月期 従業員数 指数111.62025年3月期 従業員数 指数118.52026年3月期 従業員数 指数129.91302022年3月期 平均勤続年数 指数100.02023年3月期 平均勤続年数 指数100.02024年3月期 平均勤続年数 指数89.72025年3月期 平均勤続年数 指数89.72026年3月期 平均勤続年数 指数88.9892022/32023/32024/32025/32026/3
2本の線が開くほど、人員の増減と定着の方向が食い違っていることを示します。

女性管理職比率・男性育休取得率

女性管理職比率2.7%(中央値8.8%)は中央値を下回っています。男性育児休業取得率93.5%(中央値81.8%)は中央値を上回っています。男女の賃金差異65.7%(中央値70.1%)は中央値を下回っています。

方針は方向性を示すもので、数値は結果です。両者に差があること自体が問題とは限りませんが、面接で確認する材料にはなります。

会計・経理として第一実業株式会社に入るとどうか

会計人が事業会社の管理部門を検討するとき、「その会社の経理はどんな仕事になるのか」は求人票からは読み取れません。当サイトでは連単倍率(連結従業員数÷提出会社の従業員数)を目安に使っています。

項目人数・倍率
連結従業員数1,564名
提出会社の従業員数725名
連単倍率2.16倍(全上場の中央値2.20倍)

2.16倍は単体中心の構成で、グループの大半が本体に属していることを示します。連結決算やグループ管理の負荷は相対的に軽く、単体決算・開示・管理会計を軸に経験を積む職場になりやすいと考えられます。

経営戦略と人的資本のつながり

人的資本の数字は、それ単体では意味を持ちません。会社がどこへ行こうとしていて、そのために人にどう投資すると言っているかと並べたときに、はじめて読めるようになります。有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」の章から、その骨子を取り出します。

同社は「MT2024」を掲げています。

経営目標数値
売上高300,000
営業利益18,000
有価証券報告書「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」より。

この戦略に対して、実際の人の動きは直近5年の従業員数は+29.9%、平均勤続年数は-1.4年、平均年間給与は+9.3%(年平均2.3%)という推移です。掲げた目標に見合う人員と処遇の変化が起きているか、あるいはこれから起こす計画なのかは、面接で確認できる論点です。

なお同社が経営方針の章で言及しているテーマは中期経営計画/人的資本・人材戦略/ROE目標/事業ポートフォリオ/DX戦略です。

第一実業株式会社が掲げる人材方針

有価証券報告書のサステナビリティに関する記載から、人材に関する部分を抜き出します。

  • 「当社グループが求める人材は、主体的に思考し、周囲との協働を通じて価値創造を牽引する人材であります。」
  • 「そこで、以下の2つの方針を掲げ、人材戦略を推進しております。」

同社が有価証券報告書で言及しているテーマは人材育成方針/社内環境整備方針/資格取得支援/エンゲージメント/健康経営です。言及がない領域は、開示していないという事実として受け止めてください。

有価証券報告書では分からないこと

ここまでの数値は有報の開示値であり信頼性は高い一方、転職判断に必要な情報のすべてを有報が持っているわけではありません

  • 残業時間・有給取得率(有価証券報告書には通常記載がありません)
  • 部署ごとの実態。平均値は全社の平均であり、経理・開発・営業で働き方は大きく異なります
  • 選考プロセス・求められる経験。中途採用の実際の基準は公開されていません
  • 職場の雰囲気・上司との相性

これらは口コミサイトや、実際にその会社へ人を送っている転職エージェントに聞くのが確実です。有報で「数字の輪郭」を掴んだうえでエージェントに「中身」を確認する、という順番が効率的です。

面接で確認したい6つのこと

「離職率を教えてください」は誰でも聞けます。有価証券報告書を読んだ人にしか聞けない質問は、それ自体が志望度の高さを伝えます。

  1. 人員の増加について
    5年で従業員が+29.9%増える一方、平均勤続は12.6年から11.2年へ縮んでいます。増員の内訳(新卒/中途)と、直近の定着状況はいかがですか
  2. 女性管理職について
    比率2.7%は全上場の中央値8.8%を下回っています。登用のパイプラインはどう設計されていますか
  3. 管理部門の業務範囲について
    連単倍率が2.16倍ですが、経理部門は連結・単体それぞれにどの程度の人員を割いていますか。簿記や税務の知識は評価や配属にどう反映されますか
  4. 給与水準について
    直近5年の平均年間給与は年平均2.3%で推移しています。今後の賃上げ方針と、評価による差のつき方を教えてください
  5. 中途入社の受け入れについて
    生え抜き度59.6%は全上場の中央値64.4%を大きく下回り、中途比率が高い構成とみられます。中途入社者の管理職比率や、入社後の立ち上がり支援はどうなっていますか
  6. 男女の賃金差異について
    65.7%は全上場の中央値70.1%を下回っています。職掌や勤続年数の違いによるものか、同一等級内でも差があるのか、要因の分析はされていますか

よくある質問

Q. 第一実業の平均年収はいくらですか?
A. 2026年3月期時点の有価証券報告書によると、提出会社の平均年間給与は972.0万円です。全上場企業の中央値661.2万円に対して上の水準で、卸売業303社中28位です。

Q. 第一実業の平均年齢と平均勤続年数は?
A. 平均年齢40.8歳、平均勤続年数11.2年です(全上場の中央値は42.1歳・14.5年)。上記の平均年収は、この平均年齢時点での全従業員の平均です。

Q. 第一実業の年収は上がっていますか?
A. 2022年3月期の889.1万円から2026年3月期の972.0万円へ+9.3%変化しています(年平均成長率2.3%)。

Q. 第一実業は女性が働きやすい会社ですか?
A. 女性管理職比率は2.7%で、全上場の中央値8.8%に対し低めの水準です。男女の賃金差異や男性育児休業取得率とあわせて記事本文で整理しています。

Q. 第一実業の経理・管理部門はどのような仕事になりますか?
A. 連結従業員数を提出会社の従業員数で割った連単倍率は2.16倍です(全上場の中央値2.20倍)。単体中心の構成で、連結決算の負荷は相対的に軽いと考えられます。

数値の見方と注意点

  • 平均年間給与は提出会社(単体)ベースで、賞与および基準外賃金を含み、管理職も含んだ全従業員の平均です。連結グループ全体の水準ではありません。
  • 平均年齢・勤続年数の構成が会社ごとに違うため、金額だけの単純比較は実態を見誤ります。本記事で平均年齢を併記しているのはこのためです。
  • 女性管理職比率・男性育児休業取得率・男女の賃金差異は、集計範囲(連結/単体、正規/非正規)の定義が会社ごとに異なる場合があります。

出典:EDINET提出の有価証券報告書(第一実業株式会社/2026年3月期/書類番号 S100YGOV)。

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